シリーズ14 さのよい祭りを全国ブランドへ
田川市 たがわ・プロジェクト10
- 代表:村上 博二
- 会員:17団体10個人(45人)
- 事務局:田川市日出町7−29
- 電話:0947(46)1111
- 運営費:3,000円(年間)
田川の「さのよい祭り」が大きな輸になって広がりつつある。「さのよい」とは地元の民謡「炭坑節」からとった。というと、高知の「よさこい祭り」を思い浮べる人もいるはず。そうです!「さのよい祭り」はそれをヒントに立上げた。
正式には「炭坑節フェスタ田川さのよい祭り」という。今年で3回目。関係者は秋の開催に向けて早くも準備に動き出した。1昨年は初回ながら20チーム500人が山場、観客5000人が集まり主催者側の方が驚いた。昨年は雨のためもあって低調に終ったが今年は田川市制60周年と絡めて大いに盛り上げる方針。「全国、どこに行っても炭坑節の歌を知らない人はいない。それなら、歌に自由に振り付けをつけて全国ブランドに」と熱弁をふるう村上さん(たがわ・プロジェクト10の会長)。「まちづくり」に取組む中で見つけた”宝もの”だ。
会の活動はむしろ地道
編曲自由、振り付け自由のユニークさを競う「さのよい祭り」には大学、主婦、小学生のチームなども参加して独特のアレンジを披露。マスコミも大きく取上げて今、全国からの問合わせが絶えない。今後の期待が高まる。
だが、この会の活動はむしろ地道な方だ。会の結成のきっかけは、平成7年の阪神淡路大震災。田川市郡からボランティア団体が集まり義援金413万円を現地に贈ったが、この時の有志を主体に会が結成された。
合併問題、ゴミ問題も
会は(1)フォーラム(2)チャリティコンサート(3)カーニバルの3分野のもと、イベントだけでなく環境問題、合併問題、ゴミ減量化など多方面のテーマも取上げ、広く市民と考えてみる。
旧産炭地の後遺症は根深い。「いまだに暗いイメージが拭いきれない田川ですが、例えば・さのよい祭り”が全国ブランドになって、地元の人が少しでも誇りを取戻せるきっかけになればうれしい」と村上さん。その日の近いことを確信している。