シリーズ21 秋に全国版の企画共催

久留米市 NPO法人シニア情報プラザ
  • 代表:黒川 幸治
  • 事務局:久留米市六ツ門町9の1六角堂プラザ1階
  • 電話:0942(36)0006
  • 設立:平成12年4月

シニア情報プラザの内部の様子。若い人もお年寄りもふらりと寄ってひと休みができる。 この団体の活動は多彩で多様だ。久留米市の六ツ門商店街。老舗が並び「、デパートの井筒屋もあるが、西鉄久留米駅から離れていることもあって近年、客足が遠退き気味。そこで地元は頑張った。

平成15年6月に商店街の一角に市が六角堂広場を建設した。シニア情報センター久留米では、そこの建物の一部を利用してタウンモビリティの活動を展開する。もちろん、市の業務委託を受けてのスタートである。このタウンモビリティとは聞きなれない言葉だが、要するに高齢者や障害者の人々に市の繁華街に来てもらい、ショッピングや食事など楽しいひとときを過ごしていただこうという、福祉の心からの外出支援の活動だ。毎週、木・土・日の3回実施する。利用料金500円。さて、その送迎の手段は?心強い応援があった。久留米大学などの地元の学生さん約100人のボランティア協力である。登録しているお年寄りや障害者は約150人。リフトカーでの送迎、車イス、電動スクーターを始め、若い人向けのベビーカーまで用意。もちろん介護には学生が付き添って安全を図る。

このような「やさしい街づくり」活動は全国でも珍しい。お年寄りの間からは「楽しかった。何年ぶりにショッピングをしたかな?家族と違って若い人の声を聞いて元気が出た」ーといった感謝の声が寄せられている。

実はこの仕掛けと取組みには1人のキーマンがいた。ケアマネージャーの吉永美佐子専務理事。英国生まれのタウンモビリティ運動を知り、久留米市での活動につなげた。この取組みは平成18年、毎日新聞主催の毎日介護賞の奨励賞に輝き、全国的に知られることとなった。

同団体の取組みは、この他にもいろいろある。年輩者向けのパソコン教室は以前から。春の花見、秋のクリスマス会、陶芸教室…など。

今、同団体はもちろん久留米市、商工会議所、有志など市をあげて取組んでいるのが、この11月予定の「B-1グランプリin久留米」の開催。全国版の企画だ。第1回が八戸市、第2回が富士宮市と人気を呼び、今秋の久留米市が第3回目。「やりますよ」と自信をみせる地元の企画情報誌『くるめすたいる』発行の筒井博文さん。この催しは、まだ全国に知られていない郷土の”うまいもの料理”の全国コンテストだ。久留米では、これまで「とんこつラーメン」発祥の地▽「焼き鳥店」日本一-など、多いにマスコミで報じられた。「味と人情で、もっと久留米を知ってもらえれば久留米は元気になると思います」と同団体をまとめるくる川理事長は語った。