シリーズ19 女性の視点でまちづくり
うきは市 白壁レディース21
- 代表:高橋和子
- 事務局長:熊懐勝子
- 会員:20人
- 事務局:うきは市吉井町清瀬592-1
- 電話:0943(75)2294
旧吉井町(現うきは市)は白壁土蔵の似合う街。この地で活躍する女性団体『白壁レディース21』はその名にふさわしく、鮮やかに輝いてみえる。会員は現在20人。多い方ではないが、1人ひとりがそれぞれ他にも幅広い活動をしており(後述)、その存在感は大きい。
結成されて今年で13年目。思い立ちは「母親として女性として、子ども達が将来、喜んで住める、安心して住める町にしたい」と、主に子ども達に愛情を注ぐことから始めた。勉強を兼ねた講演会▽先進地視察▽カンボジアの学校に楽器を送る支援運動など数年問の“助走期間”を経て、平成10年9月から毎年1回、本格的な教育講座『ハラハラどきどき子育て講座』を開講。好評を博し、平成15年7月の第6回講座は設立10周年記念事業も兼ね、講師に評論家の柳田邦男氏を招き、絵本の話を語ってもらうなど参加者700人という大盛況だった。昨年で8回を数えた。
「この講座を聞くと安心する」と若い母親達の感想。代表の高橋さんはそれを聞くにつれ「先輩母親として、また自分達の子育ての反省も含め、これからも“親育て”の手助けをしよう」と思う。
もう一つ。会が力を注ぐのは郷土の先達、江戸時代の5人の庄屋が命をかけて建設した地元の長野井堰、大石井堰の史実を大型紙芝居に仕立て、学校や地元を巡る公演活動。平成13年から「郷土の再発見に」とボランティアで取組む。
2月に福岡県教育文化表彰
このような会の活発な活動に対し今年2月、福岡県教委から福岡県教育文化賞が贈られた。「励みになりました。でも私達、やっていて楽しいから続くのですよ」と事務局長の熊懐さん。「無理をしない。まずは楽しくやろう」が会のモットーだ。会員達はホンネで語りあう。「後を引かないこと」が不文律である。資金づくりに全員が汗を流してバザー出店。食事会や趣味の会。先進地視察を兼ね、いろんな全国大会への参加…と、まことに活発だ。
それだけではない。熊懐さんは、うきは市の現職の教育委員。高橋さんは永年、(財)がんの子どもを守る会(本部・東京)の運動に取組み、九州北支部(福岡、大分)の代表を務める。来月6-7日、上海で開かれる世界小児がん学会の下準備のために最近、中国訪間を終えたばかり。会員の皆さん、本当に忙しい。